愛知県の児童相談所で実証!
一時保護の打診時間を約60%削減したDXプロジェクト

児童家庭課においては、児童福祉、母子家庭等福祉に関する施策を所管しています。
愛知県では、平成26年3月に制定された「愛知県子どもを虐待から守る条例」に基づく児童虐待防止基本計画、子ども子育てに関する総合計画として平成27年3月に策定しました「あいちはぐみんプラン」に盛り込んで、各種の取組を推進していくこととしています。
(県ホームページ抜粋)
事業内容
児童福祉、母子家庭等福祉
- オリジナル機能開発
導入前
一時保護の受け入れを多い時には約20施設に電話で打診…
事案のたびに発生する見えない“満床”との戦い
児童相談所による一時保護件数は増加傾向にあり、受け入れ施設の多くが満床になっている。
児童相談所職員は事案のたびに電話で受け入れ打診を行い、空きのある施設を探していた。
進行を妨げる“課題”
- 空き状況を把握する手段がなく、多い時には約20施設に電話で打診
- 児童相談所間で連携が取れず、空きのない施設に重複して連絡してしまう
- 打診開始から一時保護先決定まで平均58分かかる
- 子どもが不安な気持ちのまま長時間待機している状況
導入後
緊急対応時間を短縮し、子ども・児童相談所・施設の負担軽減に成功!
- 各施設の空き状況をリアルタイムで見える化!児童相談所職員・施設職員の電話対応時間を大きく削減。
- 受け入れ依頼をLINE・メールで一括送信可能になり、打診業務が効率化!
- 打診開始から一時保護先決定までの時間が平均58分→22分に!
- 児童相談所が事案を把握してから子どもの居場所に到着するまでの時間が平均2時間56分→1時間57分に!
- 受け入れ先のスムーズな決定で児童相談所職員・子どもの心理的な負担軽減にも成功!
/BEFORE
導入前の背景や課題
事業内容について教えてください
課題解決の現場は児童福祉の最前線、子どもの命を守る「最後の砦」ともいわれる児童相談所です。
保護者が子どもに暴力をふるっているなど、子どもが家庭で安全に暮らすことが困難であると児童相談所が判断した場合、昼夜問わず緊急的に子どもの一時保護を実施しています。
虐待・非行・発育などの相談件数・一時保護件数は増加傾向にあり、愛知県では2022年度の一時保護件数が3,000件を超える状況となっています。
導入前に抱えていた課題について教えてください
リアルタイムで施設の空き状況を把握する手段がないため事案のたびに電話で受け入れ打診を行う必要があり、満床の施設も多く、打診開始から一時保護先決定までに案件1件あたり平均58分を要していました。
その間、子どもは不安な気持ちのまま警察署や自宅等で待つことになり、身体的・心理的な負担が非常に大きい状況でした。

/AFTER
導入後の変化と現場の声
KAKERUを導入した業務改善フロー
空き状況の可視化・一括での受入依頼機能など、打診業務の効率化につながる仕組みづくりを行いました。


KAKERUを選んでいただいた理由はどんなところですか?
愛知県が抱える行政課題解決に向けた実証実験を行うICT活用課題解決支援事業(愛称:「AICHI X TECH(アイチ クロス
テック)」)がきっかけです。
一時保護先の空き状況をリアルタイムで把握できるだけでなく、複数施設への一括依頼やLINE・メールでの通知機能など、現場の課題に寄り添った課題解決を提案いただいたことが決め手でした。

導入後の変化や効果について教えてください
まずは実証実験としてKAKERUを導入したところ、打診開始から一時保護先決定までの時間が平均58分→22分へと大幅に短縮。
児童相談所が事案を把握してから子どもの居場所に到着するまでの時間も平均2時間56分→1時間57分と目標以上の成果があり、一時保護業務の迅速化に十分な効果が見られました。
また、施設の空き状況をリアルタイムかつ一覧で把握できるようになったことで、空きのない施設に電話をかける必要がなくなり、児童相談所職員の「どこが空いているのか分からない」という不安がなくなりました。
子どもにとっても警察署や自宅等で待つ時間が短縮され、負担の軽減につながっています。
KAKERUの評判はいかがですか?
児童相談所職員へのアンケートで「負担軽減につながる」との回答が94%と、高い評価を得られました。
実証実験は夜間休日を対象としていたのですが、早速、日中の活用を希望する声が多く出ており、本導入に向けて準備中です!
/VISION
これからのビジョン
今後、KAKERUで実現したいことはありますか?
システムの円滑な運用には、一時保護を受け入れてくださる施設職員の皆さまの協力が欠かせません。
現在は本導入に向けて改善を進めており、児童相談所だけでなく施設側にも明確なメリットを感じていただける仕組みを重視しています。
また、多くの職員が迷わず使えるよう、マニュアルに頼らず操作できる直感的な設計を目指したブラッシュアップを実施していきます。



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